こんにちは、ピアニストのRiLuMiです。
ピアノメーカー紹介、4 回目の今回は “音色がなんだか似ている!?” C.BECHSTEIN(ベヒシュタイン)とDIAPASON(ディアパソン)のご紹介です。
波乱万丈の歴史を持つベヒシュタイン
まずは世界三大ピアノメーカーのひとつであるベヒシュタイン。このピアノは音の立ち上がりが早く、透明感があるのが特徴です。
こちらの動画では音と一緒に製作過程を見ることができます。
ドイツで生まれたベヒシュタインはフランツ・リスト、クロード・ドビュッシーをはじめ、セシル・テイラーやチック・コリアとジャズピアニストにも愛されてきました。
創業 155 年以上の歴史の中には世界恐慌による経営打撃、第二次世界大戦で工場が破壊されるなど様々な苦難がありましたが、現在は Zimmermann(ツィンメルマン)とW. Hoffmann(ホフマン)というふたつのピアノメーカーを傘下に「ベヒシュタイングループ」となり、2006 年には指揮者・ピアニストであるアシュケナージ氏後援のもと、国際ピアノコンクールを開催するに至ったのです。
そんな波乱万丈なメーカーのピアノの音を実際に聴いてみたいという方、より詳しいベヒシュタインの歴史を知りたいという方は公式ページをご覧ください。
▷参考:ベヒシュタイン公式HP
ちなみに首都圏でベヒシュタインが聴ける主な音楽ホールは杉並公会堂、ティアラこうとうがあります。演奏会などで足をはこんだときにはぜひピアノそのものにもご注目ください。
超こだわりの国内メーカー、ディアパソン
続けて、「純粋な中立音」を理想として追い続けている日本のピアノメーカー、ディアパソン。
「純粋な中立音」とは、ピアニストがこの音を出したいと望んだときにその音が出せる音楽的能力のことです。つまり音そのものに余分な個性がなく、余計な色づけもされていない状態が望まれます。
ディアパソンの代表モデルは、「総一本張り張弦方式」という、ヨーロッパの名品や一部のコンサートグランドピアノに採用されている弦の張り方をしており、ハンマーはレンナー社製高級ハンマーを、アクション(アクションはピアニストの指が打った鍵盤の動きをハンマー打弦へと変えていく機構のこと)は天然素材を使うなど、他社には見られない独自のピアノ作りをしています。
この楽器の魅力を知ってもらうにはもちろん実際に弾いてもらうのが一番なのですが、まずは公式ホームページから試聴してみてください(リンク先の一番下の再生ボタンを押してください)。▷参考:ディアパソン公式HP
いかかでしょう? クリアな音伝わりましたか? 聴く人によっては先ほど紹介したベヒシュタインの音と似ているという意見もあります。
ディアパソンは一品ずつ作られるため、大量生産をするメーカーではないこともあり耳にする機会が少なく、楽器メーカーに明るくない方にはなじみのない名前かもしれません。
個人的には国産ピアノのイチ押しのメーカーで、レッスンでも使っています。これからピアノの購入を考えている方は候補に入れてみてはいかがでしょうか?
各社で理想とする音や求めるものは違えど、どのメーカーもピアノを見ればこだわりが伝わってきますね。以上、今回はベヒシュタインとディアパソンのご紹介でした。
ピアノメーカー紹介シリーズはこちら
▶︎【YAMAHA】なにが違う? ピアノメーカーの特徴を紹介【Steinway & Sons】
▶︎【ショパンが愛したピアノ】なにが違う? ピアノメーカーの特徴を紹介2
▶︎【ブリュートナー】なにが違う? ピアノメーカーの特徴を紹介3【ベーゼンドルファー】
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