ホームページを作りたい! 準備・作成・運用きほんのき

近年はさまざまなインターネットサービスのおかげで誰もが簡単にホームページが作れるようになり、音楽家もご自身で公式ホームページを作る方が増えました。

ですが、「わたしもやってみたいのだけれど、何から始めればよいかわからない……」とお悩みの方も多いはず。そこで今日はホームページ作成において ①用意すべきもの ②作成に便利なツール ③運用のアイデア という3つのトピックで、初めのステップをお手伝いさせていただきます。

① 用意すべきもの

まず物理的に用意したほうがよいアイテムは、言わずもがなパソコンです。スマートフォンで完結させることもできなくはないかもしれませんが、今後の運用のことを考えてもパソコン一台は用意しておきたいところですね。

次に、載せるべき情報など必要になる素材についてお話しします。

まずアーティストの公式なホームページに、どんなページが存在すべきか考えてみましょう。

  • プロフィール
  • 最新情報(公演・出演など)
  • 連絡できる窓口

最低限この3つはそろえたいです。と、なると!

  • 自分のプロフィール文と写真
  • 直近の活動の詳細
  • お問い合わせを受け付ける場所
このあたりを準備するとよいことがわかりますね。

さらにオプションとして以下のページがあるとより充実したページになります。

  • 参考音源
  • ディスコグラフィ
  • ポートフォリオ/レパートリー
  • 写真ギャラリー
  • ブログ
これらは、ホームページを訪れる側の人の立場になって考えたときに、よりそのアーティストを知ってもらうために役立つ情報といえます。音源などを通してどんな音楽家なのか知ってもらって新たなファンを獲得したり、これまでの作品やレパートリー、指導歴などを掲載することで、この人にどういった仕事を依頼できるのかが明確になったりします。

こういった「アーティストの情報」をそろえて掲載するのがホームページなわけですが、次の項目で、具体的にホームページを作成するためのツールを簡単にご紹介します。

② 作成に便利なツール

StockSnapによるPixabayからの画像

さて、ホームページを作りたい! と思い立ったときに、少しだけ仕組みを理解しておくと簡単です。

ネット上にホームページやブログなど、自分のページをもつにはネット上の住所が必要です。これをドメインと言います。COSMUSICAの場合「cosmusica.net」というのがドメインにあたります。このように「自分の名前.com」など好きなものを使いたい場合、ドメインを買う必要があります。

しかし、ネット初心者でよくわからないよ、難しいことをしたくないよ……という方は、とりあえず「無料ホームページ作成サービス」に登録することをおすすめします。このあとご紹介していく無料の作成サービスは、ありがたいことに、登録と同時に無料でドメインを与えてくれます。「http://」と「.com」「.jp」などの間に好きな単語を登録できますが、ただしその前後に必ずサービス提供会社の名称などが入ります。

ちなみにドメインを買う場合は「.com」や「.net」「.jp」は好みで選べます。無料ホームページ作成サービスだとある程度選択肢が限られますが、これらの末尾にはそれぞれ意味があるので、自分が好きな意味のものを選ぶとよいでしょう。「.com」や「.net」は世界で普遍的に使えますし、「.jp」はジャパンという意味で日本国内での検索ヒット率上昇に有利です。

ここでは先述の無料ホームページ作成サービスをいくつかご紹介します。

海外発で外国語にも強い! Wix

人気が高いのが「Wix(ウィックス)」。イスラエル発のホームページ作成サービスです。「Wix」は無料会員と有料会員があり、基本的な機能は無料で使えます。無料だとホームページのURLは必ず「http://(ユーザー名). wixsite.com /(サイト名)」という形式になります。

メリットとしては世界対応であること、そしてデザインテンプレートが豊富なこと。またパソコンとスマホで別にデザインを整えることもできます。そして有料会員になった場合はアプリと呼ばれるたくさんの機能を追加することができるので、HP上でチケット販売やスケジュールの表示などもできます。

一方デメリットとしては、スマホからサイトを開こうとすると少し重たい傾向にあります。またスマホ表示を自動でおまかせすると少しデザイン性が落ちる気がします。

参考▷ホームページ作成 | WIX

Jimdo

ドイツ発の「Jimdo(ジンドゥー)」は、簡単な操作でデザインを作れることで知られていて、クラウド上で作るホームページ作成サービスの中では、日本での国内シェアが一番多いと言われています。

デメリットとしては、無料版のSEOが弱いと言われています。

参考▷Jimdo

アメブロの親戚 Ameba Ownd

アメブロで有名なAmebaもホームページを作れるサービスを展開しています。「Ameba Ownd(アメーバ オウンド)」は2015年にリリースされた新しいサービスのため、好きなドメイン名を取りやすいと言えます。初期設定のドメインは、「https://(選んだ単語).(選んだドメイン)」という形式。URLの末尾は、HPの使用目的によって7つのドメインから選べます。

メリットは、ページの作成が非常に簡単で、かつスマホでもできること。PCのほうが微調整がききますが、スマホアプリでサイトを作れるのは画期的です。無料会員でも自分で用意したドメインに変更できるのも嬉しいところ。またアメブロというと広告が多いイメージですが、「Ownd」は広告がかなり抑えられています。

弱点を挙げるなら、ほかのサービスに比べるとデザインテンプレートが少なく、またデザイン面で細かな微調整するにはCSSカスタマイズという専門的な知識を必要とします。

参考▷Ameba Ownd

Music Scene

音楽家向けのホームページサービス「Music Scene(ミュージック シーン)」。ミュージシャン向けサービスなので、公演情報・チケット受付フォームといった音楽家必須のツールを簡単に設置することができます。しかも無料で全ての機能を使えます。

デメリットは、スマホ表示が若干見づらいこと。パソコンからみるととてもきれいなのですが、スマホでも見やすいデザインにするには少し工夫が必要そうです。

参考▷Music Scene

WordPress

ワードプレスはCMS(コンテンツマネジメントシステム)といって、プログラミングができない人でもサイトの構築、運用、保守ができるサービスです。使い方次第でホームページやブログ、ECサイトなど幅広くアレンジすることができます。

世界的に使われているサービスで、多くのユーザーがテーマ(デザインテンプレート)を配布してくれています(無料/有料ともにあり)。カスタマイズ機能が抱負なテーマを選べば、CSSの知識がなくても多少オリジナリティを出すことが可能です。

拡張性をもたせ長期的に育てていきたい思う方に合ったプラットフォームだと思います。

③ 運用のアイデア

StockSnapによるPixabayからの画像

ではいざホームページを開設できたとして、それをどのように運営していったらよいのでしょうか?

まずは認知を獲得するために、URL を広めます。名刺に記載したり、SNSアカウントにリンクを載せたり、といったことが考えられるでしょうか。ホームページはSNSやブログに比べて動きがあまりないものなので、初めの「ホームページ開設しました!」というタイミング以外に URL を人目にさらすチャンスは少ないです。

そのため、公演情報や最新情報を掲載したら、以後ほかのSNSなどに公演の告知をする際に、詳細はホームページを確認してもらうように動線を作るのがお勧めです。こうすることで情報を一元管理することも叶うので、何度も詳細をコピーペーストしたりまとめ直す手間も省けます。

そんな最新情報の更新が正直一番手間なのですが、こちらはブログ機能を使ってストックしていくと更新がらくになります。特に自分なりの定型文を作っておくと便利で、公演情報なら日時・会場・プログラムなどの書き方を決めて、テンプレートをどこかにメモとして保存しておくとよいですよ。

訪問者の立場になってみたら、ときどき新しい情報が更新されていたら、自ずとたびたび訪れたくなりますよね。公演情報があまり出せない時期でも、先ほどオプションとして挙げた写真ギャラリーやブログならば更新することが可能です。ホームページはひとつの窓口ですから、まずは訪れてもらって、ファンや顧客に楽しんでもらうことで、新しい出会いにつながるのかなと思います。

初めて持った携帯電話がいわゆるガラケーだった筆者はときに、かつてはあんな小さな画面でホムペを作っていたなんて信じがたいなぁ……と懐古しつつ、新しい発信を模索しています。この記事が誰かの背中を押せたら、とても幸いです。

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原田 真帆
栃木県出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学器楽科卒業、同声会賞を受賞。英国王立音楽院修士課程修了、ディプロマ・オブ・ロイヤルアカデミー、ドリス・フォークナー賞を受賞。2018年9月より同音楽院博士課程に進学。第12回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-H第1位。第10回現代音楽演奏コンクール“競楽X”審査委員特別奨励賞。弦楽器情報サイト「アッコルド」、日本現代音楽協会HPにてコラムを連載。