芸術の秋到来！ ピアノ初心者さんに贈る「時短練習」のススメ

こんにちは、RiLuMiです。COSMUSICAではお久しぶりです。台風も過ぎ去り、これからより秋らしい気候になりそうですね。

さて今回は芸術の秋！ということで新たに音楽や美術の習い事を始める人もいらっしゃるかもしれません。私はピアノ講師をしているのですが、春に次いで新しい生徒さんが増える時期が秋だと感じています。

今日は、そんな大人の生徒さん向けに、レッスンを効率的に受けるためのアドバイスをお伝えしたいと思います。

大人からスタート！「どのくらいで弾けるようになる？」

大人の方がレッスンにいらっしゃる場合は、それぞれ目標を持たれてる方が多いです。たとえば…

この曲を弾いてみたい！

子どもの頃ピアノを習いたかったが叶わなかったので今こそ習いたい！

モテたい！！

いいですね。どれも確固たる意志を感じます。目標からわかるように、子どもたちのレッスンスタート時と絶対的に違うのは自分の意志でレッスンを受けにいらっしゃるということです。

そんな大人の生徒さんのレッスンを始める前にヒアリングすると、「どのくらいで弾けるようになりますか？」という質問をよくいただくのですが、これは目標値にもよりますし同じスタートだったとしても個人差が出ます。たとえばピアノ及び音楽経験がほぼない人、楽譜は読めないが学生時代にギターを弾いていたので耳コピはできる人、子どもの頃習っていたので楽譜は読める人、というように状況が皆違うからです。

ダイエットに例えるとわかりやすいかもしれないですね。同じメニューのトレーニングや食事制限なんかをしたとしても、その人によって結果が出るまでの速度は変わるでしょうし、そもそもカリキュラムを変えた方がいい場合だってあるかもしれません。ただし、楽器に継続して触れる時間が長い、つまり練習時間が確保できている人の方が上達は速いのは確かです。

とは言え大人の方にとって、どうしても練習時間を確保するのは難しいもの。しかし、1日5分だとしたらどうでしょう？

短時間でも練習効果を上げるために…

「5分だけで効果あるの!?」と思った方も多いと思いますが、大切なことは習慣を作ることです。たったの5分。それは、テレビをつける前、食事の後、お風呂に入る前…いつでもよいです。まずはその5分間に、以下のステップを踏んでみてください。

5分で練習する4STEP

①とりあえずピアノの前に座ります
②そして「今回はこの1フレーズを弾く！」と決めましょう
③ゆっくり、焦らず4分間その部分を丁寧に弾きます
④最後の1分は、練習したフレーズを “誰かに発表するような気持ちで” 弾いてみます

これだけをまずは2週間続けます。意識して楽器と向き合う時間を作るのです。

歯を磨いたりお風呂に入ったり…たとえ面倒でも、毎日当たり前のようにしているさまざまなことがありますよね。この5分間練習も同じで、習慣にしてしまえばそれが当たり前になります。気合いを入れて「練習するぞ！」というのは休日であったり、それこそヤル気のあるときに頑張ればいいのです。

余裕が出てきたら、1フレーズでなく1ページ、5分でなく10分というように自分のペースを作っていけるでしょう。④は実際に聴いてもらえる人がいるのでしたらぜひ聴いてもらいましょう。

継続のコツとしては、一回の練習で全てをさらおうとせず、まずは1フレーズにこだわってみることです。「ここが弾けるようになった！」という成功体験の積み重ねはモチベーション維持にもつながりますし、結果的に上達の近道にもなるのです。実際に0からスタートして、約3カ月で一曲弾けるようになった生徒さんもいらっしゃいます。ちなみにその生徒さんが最初に掲げた目標は「モテたい!!」でした。圧倒的ポテンシャルに驚かされたものです。

きっかけはなんでもいいんです。
目標に向けてプランを考え、カリキュラムを組むのは私たち講師の仕事ですから。

音楽は自由！

大人になったので習い事をする、というのは大人ならではのぜい沢だと私は考えています。とりわけピアノはお教室の数も多く、間口も広いです。ピアノは楽器を持っていないと習得速度に影響しますが、趣味で楽しむのでしたら電子ピアノからスタートしてみてもいいですし、なんならスタジオのピアノで練習してしまうのもありです。あれがないとダメ、こうしなきゃダメというのはほとんどありません。自由で気軽な音楽ライフ、ぜひ楽しんでいただきたいと願っています！

次回は楽器をはじめたばかりの方に向けてよくある悩み「練習してるのになぜかココが上達しない!?」の疑問と解決法を紹介します。どうぞお楽しみに！