こんにちは、ピアニストのRiLuMi(リルミ)です。
ピアノは「ひとりオーケストラ」なんてたとえられるほど、なんでも演奏できてしまうという特徴を持っていますが、あえてぜい沢に2台使う「2台ピアノ曲」なるものが存在します。連弾とは違って、ひとり1台のピアノを演奏します。
かの『のだめカンタービレ』でのだめと千秋先輩が2台ピアノで心を通わせるシーンは有名ですよね。
今回は私の趣味と独断で選ぶオススメの2台ピアノ曲をご紹介したいと思います! クラシックはよく知らない…という方にこそ聴いていただきたい曲たちです。
では早速1曲目をどうぞ!
Poulenc:L’embarquement pour Cythère
※この動画はおそらく連弾演奏ですが曲のイメージは伝わるとおもいます。
プーランクの『シテール島への船出』という曲です。なんて軽快でハッピーな曲でしょう。
絵画がお好きな方はタイトルでお気づきになったかもしれませんが、『シテール島の巡礼』という絵画をイメージして作られました。同じ絵画からドビュッシーは『喜びの島』を作曲したと言われています。
続いてこちら。
Milhaud. Scaramouche
※こちらの動画は3楽章の連弾アレンジです。
プーランクと同じくフランス六人組*1のミヨーから『スカラムーシュ』。個性的な3つの楽章からなるこの曲は、クラシックと呼ぶにはかなりポップな印象を受けると思いますがまさにその通りなんです。この曲はジャズやサンバの影響を受け作品へ落とし込んでいます。
また、ミヨーはクラシックだけでなく映画音楽の作曲もおこないました。
*1:「フランス六人組」教育家としても優れたダリウス・ミヨーを中心に、20世紀前半にフランス・パリで活躍した作曲家の集団
最後はこちら!
Saint-Saëns “Danse macabre” for two pianos, op.40
サン=サーンスの『死の舞踏』。この曲はサン=サーンスの交響詩を2台ピアノに編曲したものです。『死の舞踏』はほかにも、ヴァイオリン版やリストのピアノ独奏版などがあります。
『真夜中0時の時計の音と共に、骸骨たちが踊りだし次第に激しさを増してゆくが、夜明けを告げる鶏の鳴き声と共に墓へ逃げ帰り再び静寂が訪れる』
物騒なタイトルとストーリーですが、中世ヨーロッパは疫病や戦争などで死と隣り合わせであったため、こうした生死を題材にした芸術作品が多く生み出されたのです。
さて、お気に入りの一曲は見つかりましたか? 個人的には、どれもクラシックでありながらクラシックらしからぬ、聴きやすい曲を紹介できたと思います。
2台ピアノは演奏会で聴くにしろ演奏するにしろ、独奏よりも触れる機会が少ないと思いますが、当然ですが一台での演奏とは別の魅力があります。ぜひこれからも2台ピアノの楽曲を見かけたら、興味を持って耳を傾けてみてくださいね♪
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