みなさんこんにちは! ハープ普及委員会(仮)会長(暫定)のノリコ・ニョキニョキです。
ハープは、一見複雑で難解な楽器に見えるのですが、はじけば音が出ますし、弦はドレミファソ…の順番に並んでいますし、実は非常に音楽初心者に優しい楽器です。
しかしいかんせんグランドハープは大きいし、高価だしで、どうしても敷居が高くなってしまっています。そこで! まずはアイリッシュハープから始めてみるのはいかがでしょうか?
アイリッシュハープとは
アイリッシュハープは、グランドハープとは別にアイルランドで発展してきたハープです。ペダル操作ではなく、レバー操作で半音調整をおこなうため、「レバーハープ」という総称でも呼ばれます。
大きさはメーカーやシリーズによってさまざまですが、だいたい34弦〜36弦、重さは12kg前後のものが多いようです。持ち運びの観点から考えると「サウルハープ」と呼ばれる膝のりタイプも人気ですが、音域の都合で弾ける曲はかなり限られてきます。
どんなハープを買えばいい?
アイリッシュハープ選びの際は、基本的にはいろいろなメーカーのものを弾き比べて、好みの音色のものを買えば良いのですが…
やはり響きによって、ケルト向きのものとクラシック向きのものがあることは頭に入れておくと良いかと思います。ケルトのような民族音楽に向いているものは、弦が柔らかく、響きが多いもの。柔らかい音色が出るので好んで使う人が多いです。一方で、クラシックを勉強したい人は、弦の張りが強く、グランドハープに転向したときにあまり弾いた感覚が変わらないものを選ぶと良いでしょう。あまり残響もなく、臨時記号や転調の多いクラシック音楽を演奏した際にも音が濁りにくいです。
具体的にはどんな機種?
紹介するのはあくまで一例ですが、参考までにおすすめの機種を挙げてみます。
<青山ハープの140シリーズ>
出典:青山ハープ公式サイト
こちらの楽器は重量が15kgあり、重心も低く、安定感があります。音色も音量も豊かなので、クラシックを演奏するのにも向いている機種かと思います。
<SalviハープのANA>
出典:銀座十字屋公式サイト
すいません私は弾いたことないのですが、公式サイトに「ペダルハープにより近い音色」とあるのでそうなのでしょう。高さも162cmとレバーハープにしてはかなり高く、構えたときの姿勢もグランドハープに近い形で練習できる点が良いかと思います。
<ケルト向き>
記事の主旨的にはかなりの余談になりますが、ケルト向きのものとしてはカマック・ケルティックハープやDusty stringsなどが人気です。
やっておくべき練習とは?
レバーハープでクラシックを弾こうとすると、どうしても煩雑なレバー操作と向き合う必要があります。しかし、当たり前ですがペダルハープ(グランドハープ)に転向すると、レバー操作は一切おこないません。どれだけ練習しても、さっぱりレバー操作をしなくなってしまいます。
私がグランドに転向して、クラシックを本格的に勉強し始めて、個人的にもっとしっかり練習しておけばよかったと思ったことは以下のような基礎的なことです。
- 運指練習(くぐる練習、すべらす練習、和音をばらす練習など)
- 和音をつかむ練習
どれも非常に地道で地味で退屈な練習…。しかも意外と難しい。
市販されているレバーハープの楽譜は、楽器の構造の制約上、簡単なアレンジのものが多く、基礎練習をおろそかにしてもなんとなく弾けてしまうことが多いです。しかしそうやって基礎練習を軽視していると…?
私は今まさにしわ寄せが来て苦しんでいるので笑、みなさんは同じ轍を踏まないでくださいね…!
アイリッシュハープはなんだかんだ便利
のちにグランドハープを手にいれてからも、ちょっとした演奏会であったり、気軽に持ち運べるという点でアイリッシュハープはなんだかんだ活躍します。さきほどはさっぱり演奏しなくなると書いてしまいましたが、実際はアイリッシュの音色が懐かしくなってたまに触って「やっぱりこちらもすてきだな」なんて昔の恋人のことを思い出すがごとく思ったりもします。
いろいろ言ってみても結局楽器は出会い! たくさんの機種を指弾してみて、末長く付き合えるすてきなアイリッシュハープをきっと見つけてくださいね。
ノリコ・ニョキニョキ
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