オーケストラでもひときわ存在感を放つグランドハープ。グリッサンドで曲に華を添えることもあれば、花のワルツのように大事なシーンを任されることも(稀に)あるハープですが、そのソロ曲というと、どんなものがあるのか知らない方も多いのではないでしょうか。
ハープの奏法は多少特殊であるためか、ハープの独奏曲を書いた作曲家たちは、自身も優れたハーピストであることが多いです。
それぞれの作曲家たちの個性が見事に映し出された魅惑のハープ曲を、作曲家別に紹介していきたいと思います。ぜひその秀美な音色に肩まで浸かっていってくださいね!
マルセル・グランジャニー
マルセル・ジョルジュ・リュシアン・グランジャニー(Marcel Georges Lucien Grandjany, 1891年9月3日 – 1975年2月24日)は、アメリカ合衆国で活躍したハープ奏者・作曲家です。初歩者向けの楽曲も多く作曲しているため、ハープの勉強を始めたら、割と初期に出会うことになります。が、もちろん難曲もたくさん。
こちらは私の大好きなラプソディー。ハープの良さが思う存分生かされた名曲だと思います。
Rhapsodie
これからの季節に、こんな一曲もいかがでしょうか?
Automne(秋)
右手で刻むモチーフが幻想的で、なんだか不思議な世界に迷い込んだ気分になります。
アンリエット・ルニエ
アンリエット・ルニエ(Henriette Renié, 1875年 – 1956年)はフランスのハープ奏者・作曲家。女性の社会進出がまだ受け入れられなかった時代、自立し成功した女性芸術家の先駆者。
こちらの『Legend』は印象的なモチーフに魅せられる一曲です。
Legende(伝説)
アルフォンス・アッセルマン
アルフォンス・アッセルマン(またはアッセルマンス、ハッセルマンスとも、Alphonse Hasselmans, 1845年3月5日 – 1912年5月19日)はベルギー出身のフランスのハープ奏者・作曲家。
ハープ独奏曲を多数生み出していますが、なかでも有名なのがこちら。
La Source(泉)
この細やかな分散和音がまさにハープ! といった感じ。かなりの難曲に見えますが実は比較的早い段階で勉強する曲です。
Chanson de mai(五月の歌)
アッセルマンの魅力はなんといっても泣かせのメロディラインではないでしょうか。クラシックになじみのない方でも心地よく聞ける曲だと思います。
今日はハープを学ぶ上で欠かせない3名の作曲家・ハーピストを紹介しました。
次回は、オーケストラの中でのハープや、アイリッシュハープで弾ける名曲などを紹介したいと思います。お楽しみに♪
【参考】
Wikipedia
ノリコ・ニョキニョキ
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