受験生のみなさまへ向けて、微力ながら受験情報、対策法、在校生(卒業生)の声を発信していくシリーズ、今回は【昭和音楽大学】を取り上げます!
受験対策
日本の音楽機関の中でいち早く「総合的なオペラ教育」を取り入れた昭和音楽大学。現在も、クラシックだけでなくポピュラー分野やアートマネジメント、舞台スタッフ、バレエといったコースを設け、総合的な芸術教育を施しています。
今回はクラシックを専攻する分野で出題される問題に焦点を当てます。入試では基本的な内容が多いものの、解答に際しての細かい指定が示されて出題されますので、楽典もソルフェージュもしっかり準備しておくことが大切です。
楽典(作曲コース、指揮コース、音楽芸術運営学科を除く専攻志願者)
「AO入試」「推薦・給費生」「一般入試(前期・後期)」に関しては、ほぼ共通の出題傾向です。
まずは、譜例を見て、ドイツ音名を答える問題。
次に、「示された2音間の音程」を記譜することが求められます。解答用紙に与えられた音に対して、上下どちらに記譜するかという細かい指定があるので、問題文を落ち着いて読むことが大切です。また、転回音程も問われます。
続く楽語の問いは、問題文を読み、その正誤を答えるタイプ。しっかり基本を押さえて問題文を読めば、確実に点数に結びつけることができるでしょう。
音階に関する問題は、複雑な出題方法ではないものの、全ての音部記号に即して調号を記譜できるようにしておくことが必要です。シャープかフラットかによって、また音部記号によって、書き並べるときの向きが違うことにも気をつけましょう。
和音の種類を問われる問題では、与えられた譜面に書かれた和音を見て、選択肢から種類を選びます。
和声の分野では、音階固有音、近親調、和音について書かれた問題文から調性を求め、それに即した和音の音度(和音記号)を答えます。さらに、大譜表の課題を移調する問題も。2題とも、「調号を用いる」のか「調号を用いない」のか問題をよく読み、小さなミスで点数を落とすことがないように努めましょう。
60分の試験ですが、30〜40分で解答し、その後は問題文と読み合わせてしっかり見直しをおこなえば、満点を狙える科目だと思われます。
聴音
8小節と12小節の単旋律課題がそれぞれ1題ずつと、四声体密集の聞き取りの計3題が課せられます。
単旋律課題は共に分奏しておこなわれます。12小節の課題は、初めの4小節目は音も少なく記譜しやすいですが、中間部で転調、後半は音数が増えて少々複雑化する傾向にあるようです。過去問を見てしっかり対応できるようにしておきましょう。
和声聴音に関しては、基本となる「バスから取る」ことを念頭において、記譜できるようにしておきましょう。曲の後半に借用和音がみられますので、音をしっかり聞き取ることと、臨時記号のあとの♮(ナチュラル)のつけ忘れなどにも配慮できるようにしておきましょう。
卒業生の声
昭和音大は、器楽や声楽といったクラシック以外にも、ポピュラー系の学科が充実しています。また、音楽療法や舞台スタッフなど幅広い分野の専攻生がいるのも特徴です。いかにも音大にいそうなお嬢様から緑色の髪の人、年齢も65歳の同級生がいたりと老若男女さまざまな学生がともに勉学に励んでいます。キャンパスがある新百合ヶ丘はとてもきれいで治安もいい街です。周辺には音大生用の物件も多数あります。
自分の専攻では90分の個人レッスンと、室内楽を学ぶレッスンがともに週一回ずつあります。また昭和音大には在学中に自分の先生を変えることができる制度があり、4年間きちんと音楽と向き合える環境が整っています。授業も専攻以外のジャンルから幅広く取れるので、幅広い知識が身につくのも長所です。
就職先は音楽系の企業が多いですが、一般企業に就職する人もいます。あまりバチバチせず、明るくて気さくな校風の大学なのできっと素敵な学生生活が送れますよ!(K.N ピアノ演奏家コース卒)
入試情報
・出願期間:平成29年1月13日(金)~1月20日(金)までに必着
・試験日程:平成29年2月2日(木)~2月3日(金)
※一般入試の場合の情報を掲載しています。
※詳細は公式ホームページの入試情報でご確認ください。
COSMUSICA編集部
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