みなさんこんにちは! 作編曲家の三國と申します。
そろそろ新年度ということで、新たに吹奏楽部への入部を決意する新入生や、急に吹奏楽部の顧問を担当することになっちゃった! という音楽の先生などもいらっしゃるのではないのでしょうか。
そんな「吹奏楽はじめまして」な方のために、今回は吹奏楽の定番楽曲を紹介していきたいと思います。
定番吹奏楽曲10選
星条旗よ永遠なれ/ジョン・フィリップ・スーザ
吹奏楽と言えばマーチ!というイメージの方も多いと思いますのでまずはこの曲から。アメリカの作曲家ジョン・フィリップ・スーザ作曲の《星条旗よ永遠なれ》です。メロディーを聴けば「ああ知ってる知ってる!」という方も多いのではないのでしょうか?
吹奏楽のための第一組曲/グスターヴ・ホルスト
続いてはこちら。《組曲「惑星」》などでおなじみのイギリスの作曲家グスターヴ・ホルストですが、吹奏楽のための作品も何曲か作曲しており、特にこの《吹奏楽のための第一組曲》は吹奏楽の重要なレパートリーのひとつとして国内外問わず広く演奏されています。
アルメニアン・ダンス/アルフレッド・リード
吹奏楽をやっていて、この人を知らない人はいないというくらい代表的な作曲家、アルフレッド・リードの代表作《アルメニアン・ダンス》です。サム・フォックス社から出版されている「パート1」(単一楽章)とバーンハウス社社から出版されている「パート2」(3楽章)の合わせて4楽章からなる組曲で、アルメニア民謡を題材として作曲されています。
バラの謝肉祭/ジョセフ・オリヴァドーティ
吹奏楽といえばどうしてもイケイケドンドンな、打楽器がジャンジャン鳴って木管楽器が細かいパッセージを演奏し、吠える金管楽器……みたいなものをイメージされがち。ですが、この《バラの謝肉祭》はイタリア生まれの作曲家オリヴァドーティが作曲した楽曲で、オペラが盛んだったイタリア出身の作曲家らしい歌心に溢れた楽曲です。
朝鮮民謡の主題による変奏曲/ジョン・バーンズ・チャンス
有名な朝鮮民謡《アリラン》を用いてアメリカ人作曲家ジョン・バーンズ・チャンスによって作曲された楽曲です。あの有名なメロディーがさまざまな形に変化していくさまは必聴!
3つのジャポニズム/真島 俊夫
https://youtu.be/l5z9Nv8UE1E
日本を代表する作曲家のひとり、真島 俊夫氏の作品です。日本的な題材と、氏の愛したフランスの音楽が融合された楽曲です。
風紋(原典版)/保科 洋
ここからは今を生きる作曲家の作品の紹介です。
《風紋》は保科洋氏の楽曲で、先ほどご紹介した《バラの謝肉祭》とはまた違った方向性の、日本人らしい叙情的な雰囲気漂う美しい旋律とドラマティックさが特徴的です。元々は吹奏楽コンクールの課題曲として作曲されました。
カンタベリー・コラール/ヤン・ヴァンデルロースト
ただただひたすら美しいヴァンデルロースト氏の作曲《カンタベリー・コラール》。オーケストラと違いほとんどすべてが管楽器で統一されている吹奏楽は音色の親和性が高く、うまく溶け合ったときのサウンドは“まるでオルガンのよう”と評されることがありこういったコラールも得意としています。
交響曲 第3番/ジェイムズ・バーンズ
交響曲はオーケストラのものだけではありません!アメリカ人作曲家ジェイムズ・バーンズによって作曲された《交響曲 第3番》は吹奏楽のために作曲された交響曲で、吹奏楽のもつ美しさ、荒々しさ、雄大さ、軽快さといった様々な表情が詰め込まれた楽曲です。
宝島/和泉 宏隆(編曲:真島 俊夫)
吹奏楽は比較的歴史が浅く、またオーケストラに比べると音量・耐久性の面で屋外に強い楽器が多いこともあってほかの編成のために作られた楽曲も頻繁に演奏します。
《宝島》はもとは日本のフュージョンバンド「THE SQUARE」の楽曲ですが、真島俊夫氏によって吹奏楽にアレンジされた楽譜は日本のアマチュア吹奏楽のレパートリーにひとつとして定着しています。
怒涛の紹介でしたが、お楽しみいただけたでしょうか。
「なんであの曲が入っていないの?」とう声も聞こえてきそうですが、今回はできるだけ広く長く愛されている楽曲のなかからできるだけタイプの違う楽曲を中心に選曲してみました。
吹奏楽は華やかな反面、地道な努力や繊細な表現を要するとても奥深い世界です。これから吹奏楽の世界に足を踏み入れるという方々が、楽しい吹奏楽ライフを送られますように!
三國 浩平
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