今週もおけいこ道のお時間がやってまいりました。ヴァイオリン弾きの卑弥呼こと原田真帆がお送りいたします。
今日のテーマは楽譜のマークについて。レッスンや日々の練習で使えるおけいこハックです。
楽譜のしおり
たとえばレッスンで何冊か楽譜を使うとき、次の本を開くときにうまく開けないと焦ってしまいます。文字で表すとたいしたことのないシチュエーションに見えますが、子供にとってはパニックを起こす引き金になります。そんな事故を防ぐために、弾いている曲のページにしおりをつけるのがおすすめです。
一番簡単なしおりはクリップ。普通のゼムクリップでも充分いいしおりです。一冊の中にいくつかしおりをつけたいページがあるなら、クリップの色を変えればわかりやすいです。リユースできるのもポイント。
練習曲など、一冊の中で何か所かしおりをつけるときは、前後にずらせば大丈夫。小さいお子さんだったら、親御さんが一緒に「この曲は赤いクリップつけようね」と確認しましょう。
折り紙でしおり
折り紙が好きだったら、自分でしおりをつくってみてはどうですか?
わたしは幼少期にものすごく折り紙にこっていて、山口真(まこと)さんの本が大好きでした。その中に、ページの角に差し込むしおりの折り方が載っていて、ページの上部にハートやねこちゃんを取り付けることができます。
暮らしの実用小物折り紙
Amazon.co.jp(中古)
以前伴奏の先生に譜面をお渡しする際、折り紙のしおりをつけました。分厚い曲集の中で弾くのは2曲だったので、しおりがあるほうがわかりやすいのでは? という、母の発案でした。
すると伴奏の先生が「まぁかわいい!」と、すごく喜んでくださったので「芸は身を助く…!」と思いました(芸違い)。先生は折り紙をすごく気に入ってらして、ページをめくるたびに嬉しそうだったので、こうしたグッズは練習や合わせのテンションを上げるのに役立つなぁと感じました。
楽譜の書き込みにも…
楽譜にマークするという意味では、楽譜自体にも上手にマークを使ってしるしを付ける人もいます。
以前の記事で“過ぎたる書き込みは及ばざるが如し”と書いたことがありますが、その点、マークひとつに多くの意味合いを含められたら、とても便利ですよね。
わたしが見たことがある譜面だと、ハートや星をうまく使っているケースがいくつかありました。わたしには持ち合わせがないセンスだったので、初めて見たときには目からうろこが落ちました!
きらめきだったり、うっとりする気持ちだったり…そういったものをメモするには、文字よりもこうしたマークのほうが適切かもしれませんね。
練習は多くの時間を費やすもの。せっかくなら、自分の気分がアガるものに囲まれて過ごしたいものです。こうした小さなこだわりが、練習の支えになります♪
*PR*
「進め! ヴァイオリンおけいこ道
あどゔぁんす」
おけいこ会員絶賛募集中
月額500円で、より深く本音を語った会員限定記事が読めます!
会員登録はこちら↓からどうぞ
最新記事 by 原田 真帆 (全て見る)
- 次々に演奏し、ばんばん出版。作曲家エミーリエ・マイヤーが19世紀に見せた奇跡的な活躍 - 24.05.18
- ふたりで掴んだローマ賞。ナディア&リリ・ブーランジェ、作曲家姉妹のがっちりタッグ - 23.10.30
- 投獄されても怯まず、歯ブラシで合唱を指揮。作曲家エセル・スマイスがネクタイを締めた理由 - 22.11.07
- 飛び抜けた才能ゆえ失脚の憂き目も経験。音楽家・幸田延が牽引した日本の西洋音楽黎明期 - 22.09.28
- 「暗譜」の習慣を作ったのは彼女だった。クララ・シューマンという音楽家のカリスマ性 - 22.01.30