進め! ヴァイオリンおけいこ道 第22回「ひとのレッスンを聴くこと」

今週もおけいこ道のお時間がやってまいりました。ヴァイオリン弾きの卑弥呼こと原田真帆がお送りいたします。

本日は、レッスンの聴講について取り上げます。

ひとのレッスンを聴く

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ひとのレッスンを聞くことを、よしとする方と意味がないという方、ご意見は先生によりまして、もしほかの生徒さんのレッスンを聞きたかったら先生におうかがいを立てたほうがよいと思われます。

わたしはほかの人のレッスンを聞くことは勉強になるなぁと感じますし、それが役に立つかどうかは聞き方によるかな、という気がします。

例えば、その日初めてレッスンに持っていく曲だと、フィンガリングやボウイングのお話が中心になってきますよね。そういうレッスンは受けている人には有益だけれど、当事者でないとつまらないこともあるかもしれません。

ひとのレッスンから見えること

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自分のレッスンだとどうしても主観的になってしまって、ときに先生から言われたことをどのように受け止めたらよいかわからなくなるときがあります。聴講の場合レッスンをとても客観的にながめることができるのがメリット。

例えば同じ先生に習う生徒さんのレッスンなら、その先生独特の言い回しが別の人にはどのように使われるのか見ることができます。角度を変えて見てみれば、自分のレッスンだけでは気づけないことが見つかると思うのです。

また講習会などの機会を利用して、普段習っていない先生のレッスンを見ることも勉強になります。同じことを言うのでも、先生が違えば表現方法が変わるもの。ひとつの現象を説明するのにたくさんの語いを持てることで、自分の理解が深まります。

聴講の思い出

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わたしの先生は聴講させるのがお好きで、「来週は何々ちゃんのあとにしましょう、30 分くらい早く来てぜひ聞いてね」と意図的にレッスンを前後に組んだりします。特に発表会前の伴奏合わせの日は二人一組でスケジュールを組んで、お互いに全編聞きました。

わたしは中学時代、同じく音楽大学を目指していた先輩とよくレッスンを聞き合いましたが、先生もつい指導が熱くなって、伴奏合わせの日は長丁場。そこで休憩を兼ねて、先輩とわたしのレッスンの間でティータイムをしたものでした。

特に先生のお住まいが陶芸の街なので、ひとりひとり異なるティーカップを使って、地元の職人さんの器を楽しみながら先生のお話に耳を傾けました。生徒側もお茶になることを見越しておいしいプリンやケーキを持参して行ったり…楽器を持たないで先生とお話しする機会って意外と少ないもの。先生が選んだおいしい紅茶に舌鼓を打ちながらの団らんは、温かい思い出として記憶に残っています。


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ABOUTこの記事をかいた人

原田 真帆

栃木県出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学器楽科卒業、同声会賞を受賞。英国王立音楽院修士課程修了、ディプロマ・オブ・ロイヤルアカデミー、ドリス・フォークナー賞を受賞。2018年9月より同音楽院博士課程に進学。第12回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-H第1位。第10回現代音楽演奏コンクール“競楽X”審査委員特別奨励賞。佐々木美子、山﨑貴子、澤和樹、ジェラール・プーレ、小林美恵、ジャック・リーベックの各氏に師事。弦楽器情報サイト「アッコルド」、日本現代音楽協会HPにてコラムを連載。