【留学準備】受験までの具体的なTo Do【フランス】


こんにちは! 日本では4月が一年の区切りですが、フランスは9月、10月が区切り。というわけでフランスでの音楽院生活がスタートしたばかりの打楽器奏者yuccaです。

前回の記事では留学先にフランスを選んだ理由と、学校を決めるまでの過程について書きました。今回は、事前準備について具体的なお話をします。

▶︎【留学準備】フランス留学を決意してから、留学先を決めるまで【フランス】

フランスの受験から入学まで

まず、受ける音楽院によって受験の季節が大きくずれます。すべてスタートは9月から10月にかけての秋ですが、受験のタイミングはかなりばらばらです。ここではCNSM(国立高等音楽院)と、CRR(地方音楽院)の受験の流れを取り上げてみます。

◇CNSM(国立高等音楽院)の場合

だいぶ前から

  • 語学準備開始
  • DELF B1またはB2の習得

10月~12月頃

  • 受験日程発表
  • 課題曲発表
  • 願書受付開始
  • 願書郵送(課せられているレベルの語学の証明書が必要)

1月~3月頃

  • 課題曲追加発表(試験日の1カ月前)

3月~4月頃

  • 受験(受験したその日に結果発表)

受験後~8月まで

  • Campus Franceの面接
  • ビザ面接(長期ビザ)

9月

  • 国立高等音楽院の授業スタート

CNSMは国立高等音楽院という名の通り、フランスではトップエリート校として君臨(くんりん)しています。もちろん受験者はさまざまな国から集まりますし、その中から大変少ない枠に入れた人のみが合格するシステムです。

また科によっては試験の約一カ月前に追加で課題曲が発表され、少ない時間で曲を完成させる必要があるなど、試験の内容もかなり厳しめ。そして何より受験時にDELFと呼ばれるディプロムの語学証明を郵送する必要があります。

受験から授業がスタートするまでに時間があるので、受験後に一度日本に戻り、ビザ申請や住居探しをすることもできます。

◇CRR(地方音楽院)の場合

だいぶ前から

  • 語学準備開始
  • Campus Franceの面接
  • ビザ面接(短期シェンゲンビザ)

7~8月頃

  • 願書受付開始
  • 課題曲発表
  • 受験日程発表

9~10月頃

  • 受験(受験したその日に結果発表)
  • 授業スタート
  • 合格後に長期ビザへ変更手続き

CRRの受験では、わりと試験直前に課題曲が発表されます。こちらは願書郵送時に語学証明は必要ありませんが、卒業時に語学証明が必要な学校があったり、ビザを取った証明が必要な学校があったり、学校によって条件はばらばら。早めにホームページでチェックしようにも、7月頃にならないと詳細がわからないこともしばしばです。

ビザなどは素早く取得できる代物でもないので、もし志望校に知り合いがいたら話を聞いておくとスムーズに進むかもしれません。また、合格した後は翌日から学校に通うことができるため、合格後にビザを取得しに日本に帰っていては時間もお金ももったいない! 事前のビザ取得をおすすめします。

また、ビザを取得する際に学校の試験日が必要なのですが、私の場合は9月前半まで試験日がわかりませんでした。結局試験日は9月28日と決まりましたが、正直なところ日程が出た後にビザを申請していたのでは渡仏までに間に合っていないです。そのため、地方音楽院を受けるときは併願する人が多いです。

たとえばエコールノルマル音楽院はネットで出願でき、お金を振り込めば仮登録書が貰えて、事前に長期ビザを取ることが出来ます。そして、万が一全部落ちても行く学校がない…ということはなくなります。

渡仏後に試験を受け、入るクラスが決まります。ノルマルには日本の音楽大学にある大抵の科が存在していますが、私の場合打楽器科がなぜか存在しないのでこの手は使えませんでした

大変だったことTOP3

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こんな流れで進んでいく事前準備ですが、正直なところ私はあまりお金をかけたくなかったので、留学に関する作業を代行してくれるエージェントを通さずにやりました。大変っちゃ大変なのですが、自分の言葉で書かなければいけない書類が多いので、エージェントを通しても通さなくてもあまり負担が変わらないような気もします。

ということで、やってみた全準備の中で特に大変だったことをランキングにしてみました。

第 3 位 語学の勉強

フランスなので、もちろんフランス語を使う必要があります。とりあえず行ってから習得しても良いと思いますが、DELFは日本で受けておいた方が間違いなく取りやすいです。もちろん、最初からある程度フランス語が使えた方が、いろんな人とのコミュニケーションがスムーズにいきますしね。そして授業は普通にフランス語で進んでいくので、語学がある程度できていないと最初がかなりもったいないことになるかもしれません。

第 2 位 Campus Franceの面接、ビザ申請

フランス留学する人は音楽に限らず、Campus Franceというフランス政府公式機関を通らなければなりません。そしてこのCampus Franceの手続きを通し、最後にビザ申請をおこないますが、これが本当に厳しいのです…。

東京にあるフランス大使館のみの受付で、申請のための情報がよく変わっており、その上書類不備はその場で受け付けてもらえず返されるなんてことも。事前に質問することはまずできません。これが東京在住なら何度も申請に行けば良いだけなのでまだしも、私の場合は地方から時間をかけて通っていたため、かなり精神をすり減らされた申請でした。

第 1 位 出願

出願に必要な書類は、自分で作成しなければならないものが多いです。フランス語での履歴書、志望動機、それぞれの学校の書式に従った願書、時には研究したい内容を事前にフランス語で送る必要も…。それぞれの学校で用意しなければいけない書類もかなり違っております。

私がよく経験したのは、提出書類リストに書かれていない書類を提出する必要がある、というシチュエーション。願書のすみっこに、太字でも赤字でもない普通の文字で「これも一緒に出すこと」と書かれていることがしばしば…。書類は早い段階で全部読み込んでおいたほうが安全です。


やりたいことや主張をはっきり言うことで対応してくれることも多いフランス。たとえば本来受けられないはずのクラスを受けたいときに、先生に熱意をもって問い合わせてお願いすると、受験を許可されるなんてことも。意思を固く持ってしっかりお願いすると、いろいろと開けてくるものがあるなと実感しています。

次回の記事では先ほどのランキングの内容+αを詳しく解説していこうと思います。

約一か月後の更新になりますので、もし質問がありましたら10月中に編集部宛てにお送りください。記事の中で解説できるもののみ、できる範囲でお答えできればと思います。それではまた!


ABOUTこの記事をかいた人

yucca

小学4年生のとき入った金管バンド部で、「きみには絶対音感があるから、移調楽器は出来ないと思う」という顧問の計らいにより打楽器を始める。国立音楽大学打楽器専攻卒業。