留学ってどうやって準備するの? イギリス・詳細編

音大生が直面することの多い留学準備の苦労。ヴァイオリニストであるわたくし、はらだも9月からイギリス留学が決まっており、その準備に奔走しているひとりです。

というわけで、前回はイギリス留学の準備の大まかな流れや大変なポイントをまとめました。

「留学ってどうやって準備するの? イギリス・概要編」はコチラ。

今回は「出願」「語学試験」「VISA申請」「住まい探し」「現地に着いたら」の 5 つに絞って、大変だったところをさらに詳しく解説したいと思います!

出願

出願が一番大変だった、というのがわたくしの感想です。まずすべてネットというところに正直ビビったところはあります。しかし、今年度の入試から藝大も電子出願に切り替えるようなので、イマドキの音楽家はネットにビビっているようではいけませんね!

※でも実は海外留学希望者向けに、そういった作業を代行してくれるエージェントがあります、詳しくは「VISA申請」の頁参照

自分の略歴を英作文して打ち込むのも苦労しましたが、ほかの受験生を見ると、ネット操作も大変ですが、実は推薦状をもらうことに苦戦している人が多かった印象があります。

英国の受験は、高校の成績証明書はいらないけれど、先生からの推薦状が必要。2 通必要な場合もあります。学部長などにお願いするのが一般的なようですが、何が大変って先生をつかまえること。そういった偉い先生はとってもお忙しいので、早め早めにコンタクトを取りましょう💦

語学試験

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語学試験も出願に負けず劣らず、苦しい戦いでした。イギリスではIELTSとPERSONという 2 種類の試験が認められます。通常はILETSの人が多いです。

わたしの場合、まずは実技試験の前の月、つまり 10 月から週に一度の語学学校通いを始めました。しかしコミュニケーション重視の授業だったため、実践力をすぐ付けるには弱いと感じ、1 学期分にあたる 3 か月間通ったのち別の語学学校へ。そちらはコースの始まりが 2 月だったので 1 月のうちに力試しでIELTSを受験しました💪

この語学試験はListening、Reading、Writing、Speakingの 4 教科を試され、ほぼ一日がかりです。合格基準は学校によりますが、大体はすべての科目で基準の点数をクリアし、かつ総合点も規定の点数以上でないと認められません。語学資格が認められないとVISAを作るための書類を学校に発行してもらえず、合格取り消しの事態も発生しますのでがんばりどころ!

IELTSはTOEICのごとく定期的に開催され、頻度は月に 3 回程度。学校への資格提出期限までに、日本で受けて結果を出せばOKです。ただし結果が出るまでに 2 週間ほどかかります。

2 月から通った学校は、英国王立音楽院に通う友人に教えてもらいました。予備校と名乗るだけあって、IELTSを徹底分析した先生が日本語で解き方を教えてくれるので、即戦力になりました。入校時は基準に満たなかった状態から、3 月末の試験で無事に試験突破。この語学学校を知りたい! という方はぜひこの記事の下からコメントしてください📩

VISA申請

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晴れて語学試験を突破すると、ようやくVISA準備に取り掛かれます。VISAはひとつひとつの作業は難しくありませんが、必要な書類・申請項目が多いため漏れがないか不安

特にイギリスはVISAが厳しいと言われていますが、これは語学の基準があるため。語学試験を突破し、大学からの書類も揃っていれば、よっぽどのことがなければ申請は通るでしょう。

わたしは書類不備を恐れたことと、すでに出願や語学試験で気力体力がなくなっていたこと=ほかのやることに手が回らなくなると身にしみたため、代行サービスを依頼しました。

VISA申請の段になって知りましたが、そうしたエージェントは出願やそもそもの学校選びも手伝ってくれます。いくつかあるので、依頼する場合は立地やお値段などで比較検討をオススメします!

住まい探し

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住まいは大きく分けてふたつのパターンがあります。まずは学校の寮に入るパターン、そして下宿をするパターン。

学校の寮はわかりやすいですね。学校公式の寮があるところから、複数大学の学生が入居できる寮までいろいろありますが、学校を通しての申し込みが必要な場合もあります。なんにせよ寮に住まう場合は学校のオススメなどがないか確認しましょう。必ず学生課のようなところで住まいに関する情報があるはずです。

続いて下宿パターン。これはアパートのようなところを借りる人もいますが、ロンドンでは個人宅のお部屋を借りる=本来の意味での「下宿」も結構多いです。お宅によっては客室に独立したシャワールームがついていることもあります。このような物件は在英日本人同士のコミュニティなどを利用して探します。ネットに掲示板もあるので、ぜひ調べてみてください。

現地に着いたら

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この辺りはわたしもこれから経験することなので未知数ではありますが、わかる範囲のことを書いてみます。

まずは、最近VISAに新しいルールができて、現地に着いたら 10 日以内に最寄りの郵便局に行ってVISAの代わりとなるカードを受け取ります。これはVISAと同じくらい身分証明をする力があるそうで、これを持っていればVISAを持ち歩かなくて大丈夫というウワサも。でもまだ新しい制度なのでよくわかりません。また変わるかもしれないので、要チェックですね。*追記

そしてロンドンにも、日本の「Suica」のようなカードがあります!🐧  オイスターカードといって、Suicaと同じくタッチアンドゴーでロンドンの地下鉄とバスに乗れます。地下鉄とバスが張り巡らされたロンドンでは、オイスターカードが便利なのでまず用意します。

ただ、定期券は「上野から池袋」のような買い方はできず「山手線内乗り放題」のようなものしかないので、ライフスタイルによっては定期を買わない方が安いこともあるそうです。**追記

*追記:
「VISAの代わりとなるカード」は「BRP(Biometric residence permits)」カードというものです。現地の郵便局で受け取れるもので、VISA申請時に受け取り希望支店を申告します。そのため、日本でのVISA受け取りの際は、入国のため 1 か月間有効の仮のビザを支給されます。(2017年 2 月 2 日現在)

**追記:
ここでの「定期のようなもの」とは「Travel Card」「Rail Card」と呼ばれるものです。

留学は準備が大変だけど

その土地でしか学べないことがいっぱいあります。日本国内でだって、独り立ちや引っ越しのときは準備が大変ですから、そう考えると留学準備が格別大変ということでもないかもしれません。

ですから、手続きが大変そうだから、英語ができないから……そんな理由で留学を諦めてほしくないとも思います。この記事が少しでもご参考になれば幸いです……😎🇬🇧

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ABOUTこの記事をかいた人

原田 真帆

栃木県出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学器楽科卒業、同声会賞を受賞。英国王立音楽院修士課程修了、ディプロマ・オブ・ロイヤルアカデミー、ドリス・フォークナー賞を受賞。2018年9月より同音楽院研究課程に進学。第12回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-H第1位。第10回現代音楽演奏コンクール“競楽X”審査委員特別奨励賞。佐々木美子、山﨑貴子、澤和樹、ジェラール・プーレ、小林美恵、ジャック・リーベックの各氏に師事。弦楽器情報サイト「アッコルド」、日本現代音楽協会HPにてコラムを連載。