時代は楽譜もデジタル? iPad用楽譜アプリ「piaScore」紹介

本、音楽など、なんでもデジタルで利用することが多くなってきたこの時代。 楽譜という名の紙の山も、デジタルで管理できれば便利…! と思ったことはありませんか?

そんな理想を実現してくれたのがこちらのアプリ、「piaScore」。

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一言で言うならば楽譜リーダーなのですが、無料なのに、いろいろなことができる優れもの。現状、残念ながらiOSのみの対応ですが、とても便利なアプリなのでご紹介したいと思います。

機能紹介

このアプリ、実際に演奏の場で使われることが意識されているためか、非常にたくさんの機能があります。

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こちらが、メインとなる楽譜の画面。(筆者のiPadがドイツ語に設定されているのはご容赦ください…)

書き込みモードの状態

右下、鉛筆マークの「書き込み」。こちらでは、その名のとおり楽譜に書き込みをしていくことができます。ペンの線の太さや色も変更できる上、音量記号などのスタンプも多種用意されています。テキストを挿入することも可能。

また画面上に最近開いた譜面がタブで表示されるので、譜面リストからいちいち探す手間も省けます。

最近追加された便利な機能が、パフォーマンス機能。譜めくりをしようと画面をタップすると、普段は機能タブが開いてしまうことがありますが(写真下)、パフォーマンス機能をオンにしておけば、書き込みなどが出来なくなり、いわば閲覧モードになります。

そしてページ固定拡大機能もついており、余白の多い譜面などは少し拡大して表示させることが可能です。iPad Pro以外のiPadはA4サイズよりも小さいため、少しでも大きくして見られると便利なものです。

アクセサリー的機能も豊富!

楽譜を見るだけでなく、そのほかの機能もしっかり取りそろえてあるのがこのアプリのすごいところ。その場でYouTubeのビデオを再生したり、有料機能にはレコーダーやチューナー、キーボードなどの機能があります。無料のメトロノーム機能もありますが、たびたび不規則になるので、残念ながら“まだ” 頼りになりません。

そのほかにも、無料の楽譜を検索&ダウンロードができたり、それらの名称や細かいデータを編集することも可能です。

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さらに、Bluetooth機器で譜めくり用ペダルとつなげたり、演奏会用に譜面のセットリストを作ったりすることもできます。

実用性を検証

このアプリ、私はすでに一年以上使っていますが、いまだに練習時にしか活用していません。主な理由は2つ。

1つ目は、書き込みが少し難しい点。Apple Pencilのような、かなり細く反応の良いタッチペンでない限り、書き込みの際にいちいち画面を拡大しなければいけなかったり、それでもなかなか思う場所に書き込みができなかったりします。

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いろいろと書き込んだ譜面。赤での書き込みは目立ってよかったです

先日、初めてiPadで譜面を見ながらリハーサルをしましたが、拡大して、正しい位置に書き込んで、元の画面サイズに戻して、とやっていると時間がかかってしまい、指揮者の指示の速度に間に合いませんでした。

2つ目は、デジタル機器ならではの欠点があること。たとえば、本番中はもちろん、リハーサルが突然長引いたときなどにもバッテリーが切れぬよう、バッテリーの消費量をいつも気にしていなければいけません。舞台裏から他の機器で譜めくりをしてもらおうと思ったら、本番で電波遮断機が使われていてできなかった、なんてエピソードを聞いたこともあります。

また、先日の本番は少し暗めの照明だったため、ひとりだけ画面の光が目立たないか、もし演奏直後に照明が消える演出があったら…などという心配もありました。こういった点はやはり、紙の譜面の方が便利だなぁと思うところです。

とはいっても、オペラの譜面は100ページを超えることもありますし、メールで送られてくる譜面などもこのアプリで開けば印刷せずに済むので(資源節約!)、練習用の譜面の管理にはとても重宝しています!

iPadひとつで簡単楽譜管理、みなさまもぜひお試しください!

参考:piaScore公式サイト

ABOUTこの記事をかいた人

あきこ@ベルリン

5歳よりヴァイオリンを、13歳よりヴィオラを始める。東京藝術大学卒業。 現在、ベルリン芸術大学修士課程に在籍中。また、ベルリン・ドイツオペラのアカデミー生として研鑽を積んでいる。