今週もおけいこ道のお時間がやってまいりました。ヴァイオリン弾きの卑弥呼こと原田真帆がお送りいたします。
今日は本番で履く「靴」について。演奏のみならず、靴もリハーサルしてみませんか?
靴もリハーサルが必要です!
本番靴って、普段履くものとは勝手が違うもの。本番になって、思いがけず脱げてしまったり、あるいは当たって痛かったり…。特に成長期のお子さんだと、気づかぬうちにサイズが合わなくなっていることもあります(たとえ数ヶ月の間にも!)。
本番直前には、一度「靴のリハーサル」もしておくと安心です。
何より、足もとが変わると姿勢が変わるので、かかとがある靴でも普段と変わらず弾けるように、慣れておく必要があります。おうちだと裸足だったり靴下だったりしますよね。男女問わずおしゃれ靴って少しかかとが上がるので、足全体が前のめりになりますから、自分の重心の位置をよく確かめましょう。
おうちでレッドカーペット…?
「靴のリハーサル」はわたしが中学生の頃に、ソルフェージュの先生に教えていただいたものです。その先生はピアニストで、ピアノはペダルの踏み具合も確かめる意味で、靴を履いての練習は大切というお話でした。そんなレッスン中のひとコマ。
母「なるほど、靴もリハーサルが必要ですね」
先生「ええ、絶対したほうがいいと思います」
私「靴か…庭で弾けばいいですかね」
先生「そんな…おうちの中で新聞紙敷けばいいでしょ!」
さすが先生、名ツッコミ。ボケた生徒にさぞあきれたことでしょう…と思えばさすがわたしの母、さらにボケてきます。
母「歩く練習もしたほうがいいかもしれませんね」
私「え? 新聞紙たくさん敷かないと!」
母「レッドカーペッド…??」
レッドカーペッドを敷く仕草をする母に、笑い崩れる先生がいました。わたしも母もいたってまじめに言ってるんですけどね…なぜかこう、ボケになっちゃうんですよね…。
日頃から気にしてみる
客席から見ると、奏者の登場シーンって結構気になるもの。せかせかした歩き方だったり、きょどきょどした姿だと、マイナスの意味で印象に残ってしまうこともあります。
きれいな歩き方は一日にしてならず。そして、美しく歩くには足に合った靴が必要不可欠です。普段履く靴から自分の足に合う形を把握しておくと、靴を購入するときに役立つと思います。
*PR*
「進め! ヴァイオリンおけいこ道
あどゔぁんす」
おけいこ会員絶賛募集中
月額500円で、より深く本音を語った会員限定記事が読めます!
会員登録はこちら↓からどうぞ
最新記事 by 原田 真帆 (全て見る)
- 次々に演奏し、ばんばん出版。作曲家エミーリエ・マイヤーが19世紀に見せた奇跡的な活躍 - 24.05.18
- ふたりで掴んだローマ賞。ナディア&リリ・ブーランジェ、作曲家姉妹のがっちりタッグ - 23.10.30
- 投獄されても怯まず、歯ブラシで合唱を指揮。作曲家エセル・スマイスがネクタイを締めた理由 - 22.11.07
- 飛び抜けた才能ゆえ失脚の憂き目も経験。音楽家・幸田延が牽引した日本の西洋音楽黎明期 - 22.09.28
- 「暗譜」の習慣を作ったのは彼女だった。クララ・シューマンという音楽家のカリスマ性 - 22.01.30