生徒の発表会を開こう【選曲編】

こんにちは、音楽教育系記事担当のじゅあんです!

ピアノを教えているとついてまわるのが、生徒の発表会。発表会は、生徒のモチベーションをアップすることだけでなく、技術の向上にも一役買うので、先生側もきちんと準備して挑みたいですよね。

ということで、前回は、生徒の発表会を開くために必要な準備について説明させていただきました。

▶︎生徒の発表会を開こう【準備編】

今回は発表会の肝とも言える、「選曲」についてご紹介しようと思います!

選曲にあたって

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当たり前かもしれませんが、曲がかぶらないことが鉄則です!

もし曲がかぶってしまいそうになったら、どちらの生徒さんにも事情を話して、他の曲をこちらから提示してみると「あ!こっちの曲もいい!」と変えてくれることもあります(^^)

また、これは私が個人的にモットーとしていることですが、せっかくの発表会ですからやはり、生徒自身が気に入った曲を弾いてほしいと思います。そこで曲決めの際、できるだけたくさんの曲から選んでもらえるように、「候補曲リスト」を作成しています。

候補曲リストとは、その名の通りですが、生徒別に、難易度や好みなどを踏まえて候補曲を書き出したもののこと。リストに載せた曲は、模範演奏ができるように練習します。心をこめて演奏しないとなかなか曲の良さは伝わらないので、模範演奏とはいえ本気で弾きます!

その中から気に入った曲を選んでもらいますが、なかなか気に入ってもらえないこともありますので( ;∀;)、多めに準備しています。

初めての発表会編

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習い始めてから間もない子でも、出演を決めてくれる子は案外多いもの。そのように果敢に挑んでくれる子たちには、どんな曲を弾いてもらったらいいのでしょうか?

いくつかのパターンとともにご紹介します。

連弾で先生と一緒に! 派

以前、「最初の一冊はなにがいい?ピアノ講師が進める教則本5つ」でもご紹介させていただいた、「ピアノひけるよ!」の1、2巻は、先生と連弾ができるように伴奏がついています。連弾だと盛り上がって聞こえますし、生徒自身も上手に弾けた! という感覚がつかめるようです。

また、こちらの曲集もおススメの一冊です!

大村典子ファミリーピアノ連弾集(1) わくわくチャレンジ 1本指~バイエル程度/音楽之友社

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この曲集には、なんと生徒のパートが「一本指で弾ける」曲も入っているのです! また、たとえば『メリーさんの羊』ひとつをとっても、ワルツVer.やマーチVer.、ハ短調の”悲しい”Ver.に、シューベルトの子守歌が盛り込まれている「お休みメリーさん」など多彩なアレンジが掲載されているので、発表会に大活躍の一冊です!

最後には人気の高い『ミッキーマウス・マーチ』も掲載されています。

ソロで弾きたい! 派

初めてだけどソロで弾きたい! という小さき勇者たちにはこの曲集がおススメです。

はじめてのギロック (zen‐on piano library)/全音楽譜出版社

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『子犬』や『スノーマン』といった、すぐに弾けてしまう曲も含まれています。また、一曲目の『さぁ、ワルツを踊ろう』などは、導入期でも練習期間があればしっかり仕上げられます。

少し難易度が上がりますが、『ガラスの靴』はシンデレラをイメージするような楽曲で、女の子に大人気。また、元気いっぱいな男の子には『インディアンの太鼓』『インディアンの儀式』といったインディアンシリーズを力いっぱい弾いてもらうのもいいですね!

人気曲をレパートリーにしたい子編

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バッハ『メヌエット ト長調』、エステン『お人形の夢と目覚め』、ベートーヴェン『エリーゼのために』…この3曲は、必ず憧れるという魔力を持っているようで、その不動の人気ぶりには感動さえ覚えます!

その他、小学校高学年から大人まで幅広い年齢層に人気を誇るのは、こちらの曲。

坂本龍一『戦場のメリークリスマス』

大人っぽい曲ですが、私は何度かこの曲で生徒に驚かされてきました。中間部の譜読みが難しいですが、譜読みが終わると感情移入させやすい曲なのでしょうか? 発表会当日にいきなり感性を爆発させる子が多いのです。この曲ではそうした不思議な体験を何度もしました。

ピアノピース 坂本龍一 戦場のメリークリスマス (ピアノ・ピース)/ケイ・エム・ピー

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ピアノ大好き! 上達したい子編

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生徒さんの中には、楽しみながらレッスンしている子もいれば、「もっともっとうまくなりたい!」という子もいます。さて、そうした向上心のある子たちにぜひチャレンジしてほしい3曲を難易度順に紹介します。あくまでも参考程度ですが、難易度はおよそソナチネ~ソナタ程度を目安にしています。

カバレフスキー「ソナチネ ハ長調 Op.13-1 第一楽章」

ある程度の譜読み力があれば弾けますし、聴き映えもする曲です。最初の力強い和音とその後の細かいパッセージを弾きこなすテクニックが求められますが、小さな頃から近現代作品に触れておくことは大切ですね!

カバレフスキー 二つのソナチネ (ピアノライブラリー)/全音楽譜出版社

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バルトーク「ルーマニア民族舞曲」

6つからなる組曲です。全曲弾けるのがベストですが、発表会はコンクールではないので、この中から好きなものを選曲するのでもいいと思います。それぞれの曲に即したテンポ感や舞曲ならではの独特なリズム感を表現することが求められる作品です。

日本語ライセンス版 バルトーク : ピアノ作品集 第1巻/

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シャブリエ「12の絵画的小品」より“スケルツォ・ヴァルス”

華やかさならお任せあれ! といったこちらの曲。ワルツを基調としていますが、スケルツォの面白さも生かした演奏を目指しましょう!

ただ、左手が10度開く箇所があるので、手が大きめの生徒さんにおすすめです。

シャブリエ ピアノアルバム 解説付 (zen-on piano library)/全音楽譜出版社

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幅広い選曲と発表会づくり

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今回は、演奏される機会の多いバロックや古典ものをあえて避けて紹介させていただきました。また、普段弾いている曲より少し上手になった感覚をつかめることが、発表会選曲のポイントだと思います!

同じピアノを習っていても、生徒のタイプや好み、また目的もさまざまです。また同じ曲でも出版社によって編曲が違うので、楽譜の研究も指導者側には求められます。

前回の記事も含めて、今回私が紹介させていただいたものはあくまでも一例に過ぎません。できるだけ生徒たちの願いが叶うように多くの意見を取り入れながら、その先生オリジナルの発表会づくりをしていけることが理想だと思っています。この記事が少しでも参考になれば、嬉しいのですが。

それではまた!

じゅあん

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ABOUTこの記事をかいた人

国立音楽大学附属高校音楽科を経て国立音楽大学卒業。その後、ピアノ・ソルフェージュの指導をしながら都内私立高校音楽科講師。(株)厚木楽器にて音楽芸術コース・ソルフェージュ科講師。2016年3月東京学芸大学大学院教育学研究科音楽教育専攻修了。