外国から日本にアーティストをお招きしたり、あるいは自分が海外で音楽祭などに参加してほかの国の人とアンサンブルをするときには、英語でコミュニケーションをとることが多いかと思います。こんなときは何と言ったらいいんだろう? と思ったことはありませんか?
この記事ではイギリス留学中の筆者が現地で学んだお役立ちフレーズを5つご紹介します。
音楽家が覚えておきたい英語表現5選
曲をかえしたいとき

もう一度やってみよう! だったり、この部分をゆっくり演奏してみよう、など、何か動作を提案するときに使えるのが「Can we 〜?」で始まるフレーズです。こういう表現に、なるほどアンサンブルは「WE」だな〜と思わされます。
楽譜に記された練習記号のことは「Letter」と言います。日本の現場ではアルファベットだと間違いがないように「アメリカのAから」「ベートーヴェンのB!」なんて言ったりしますが、これは海外由来の表現。ですので英語でも「from Letter Beethoven」と言ったりします。
細かく確認したい!

音程を確認しよう
「make sure」で確かにする、という意味なので、複雑なリズムの箇所を練習するときなどは「make sure of the rhythm」というふうに使えます。
また、同じ「make」を使った表現で、“わかった、理解した”を表す「make sense」という言い回しもよく使うのでご紹介します。たとえば先ほど複雑なリズムの練習を提案しましたが、練習を経て「これなら納得!」と思ったら「That makes sense.」と言うことができます。
次回のこと

次回のリハでは最終楽章をやらない?
映画『Shall We Dance?』でおなじみの助動詞「shall」を使うと、意志の確認ができます。たとえば「Let’s do rehearsal this week!」でもよいのですが、「shall」を使うことでより相手を尊重した言い回しになります。
ちなみにリハーサルは英語でも「rehearsal」ですが、英語には “リハーサルをする(do rehearsal)” という意味の動詞「rehearse」があります。
部屋の予約

誰かリハのお部屋とってくれない?
お部屋の予約、大切です。「book」は名詞だと “本” ですが、動詞だと “予約する” という意味になります。“予約” 自体は「booking」です。
もし自分がお部屋の予約をすることになったら……? 受付などで「I would like to book a room.」と言うことで、部屋を予約したいという希望を伝えられます。
万能

いい感じ?
個人的にはこの表現、日本語でいうところの「大丈夫?」に近いんだろうな、と思っております。
たとえばアンサンブルする中で音程やタイミングなど都合が出てきますけれど、相手に問題がないか確かめるのにこのフレーズが使えますし、次回の予定を相談しながらその日程で大丈夫かどうか念押しで確認するときにも使います。
まずは使ってみよう
英語でのコミュニケーションは慣れないと緊張しますよね。でもよくよく世界を見渡してみれば、いろいろな発音の人がいて、英語話者の中でも訛りや発音の癖でお互いの言葉を聞き返すことはあります。考えてみたら日本語でもそうですよね。
まずは言葉を発してみる。これがコミュニケーションの大切な第一歩です。通じなくてもめげずに続けていきましょう。語学の不安を取り除くには、小さな成功体験の積み重ねが有効です。
もし「こんな表現も知りたい!」というリクエストがありましたら、ぜひ編集部までお寄せください!

練習記号Bから始めましょう