受験情報【お茶の水女子大学編】

受験生のみなさまへ向けて、微力ながら受験情報、対策法、卒業生の声を発信していくシリーズ、今回は【お茶の水女子大学】を取り上げます!

受験対策

お茶の水女子大学の「音楽表現コース」は、文教育学部に所属しているということからか、センター試験の結果が合否に大きく影響します。また、前期日程の二次試験においても、実技試験だけでなく学科(国語または数学から1科目選択、外国語)の受験が必要です。後期日程ではセンター試験の結果をふまえて、実技試験がおこなわれます。

両日程とも「楽典」の試験はおこなわれませんが、聴音や新曲視唱、演奏実技は課されるので基本的な楽典の知識は理解しておくことが望ましいでしょう。実技はピアノと声楽の両方が課せられます。

実技試験に関しては、演奏力がかなり高くないと合格が難しい年度もあれば、一般科目の点数がしっかりとれていて演奏が平均ラインに達していれば合格できる年度もあり、近年は演奏力に関してはかなりバラつきがみられるようです。どちらにしても音楽科目は1科目でも平均点を下回ってしまうと合格することができないので、一般科目も音楽科目もしっかりと準備して受験に臨むことが求められます。

聴音

12~16小節の旋律聴音、7~10小節の二声聴音、密集形の四声体和声聴音の3題が毎年出題されています。調性・拍子・小節数の指定はあるものの、近年は旋律聴音と二声聴音は無調に近いものが出題され、リズムも複雑で、聞き取りづらい課題が出題される傾向にあります。

もちろん、すべて取れるにこしたことはないのですが、もし難しく感じたとしても、焦らずに対応できる箇所から記譜していけば大丈夫です。特に2009年度入試以降に無調的な旋律やリズムの複雑さが目立つ課題が出題されている傾向にあるので、過去問を閲覧してどのくらい複雑な課題なのか、また自分だったらどの部分なら取れそうなのかを確認しておくことをおすすめします。

新曲視唱

新曲視唱では8~16小節程度の課題が課せられます。予見時間を設ける年度もあれば、予見時間がない年度もあるようです。

こちらも聴音課題同様、曲の途中にリズムの複雑な部分や音程がとりづらい箇所が多くみられます。もし途中で音が取りづらいと感じても、とにかく演奏を止めずに歌います。どこかで必ず歌える箇所が出てくるはずですから、そのときにしっかり本来の音に立ち戻って歌えるように準備しましょう。

卒業生の声

質素な佇まいはいかにも勉学の場らしく、文系・理系のさまざまな分野の学生が行き交います。お洒落な人もいますが、人柄は堅実な人が多いです。

音楽表現コースは極めて少人数で、「大家族」に例えられるほど先輩や後輩とのかかわりも密です。切磋琢磨する意味でのライバル意識はありますが、成績を争うのではなく、ひとりひとりが自分の音楽を追求し、そしてそのようなお互いの姿に刺激を受けています。

ピアノの個人レッスンは少ないものの、2年生以上には各先生がとくに造詣の深いテーマについてのゼミを開いてくださり、お互いの演奏や先生のコメントを聞いて自分の演奏に生かしていきます。演奏学専攻でありながら音楽学専攻と同等に卒業論文を書く学生も多く、個人の興味・関心によって実に幅広いテーマが取り上げられます。

また、他学科・他学部の授業を受けられるのは総合大学ならではでしょう。進路も演奏家、教員、文化関係の法人職員、一般企業に勤める人など多様です。何をどこまで深めるかは本人次第ですが、より広い意味で「音楽する人」を育てる環境なのだと思います。(ピアノ演奏学講座卒 M.M)

受験情報

・出願期間:平成29年1月23日(月)~2月1日(水)までに必着
・試験日程:
【前期日程】平成29年2月25日(土)
【後期日程】平成29年3月12日(日)

※一般入試、文教育学部の場合の情報を掲載しています。
※詳細は公式ホームページの入試情報でご確認ください。