ベルリン便り Vol.13 ~オーケストラツアー【外国人から見た、日本】


みなさん、こんにちは! ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団のツアーレポート第3弾、今回は、団員のみなさんから見た日本がどのようなものだったか、ご紹介したいと思います!

これまでの記事も併せてご覧ください♪

ツアーレポート第1弾【概要編】
ツアーレポート第2弾【演奏会編】

「日本人はどうしてみんなマスクをしているの…?」

(外国人仰天の種類豊富さ  引用:ツアー公式ブログ

私が今回みなさんから一番訊かれた質問は、これでした。実は、ドイツでマスクは売っていません。アレルギーでも風邪をひいても、マスクなどせずに乗り切るのがドイツ流。ドイツでマスクをすると犯罪者のように見られる…という噂があるくらいです。観光に行かれる際はぜひご注意ください。

「マスクをしているのはうつされないため? 人にうつさないため?」と、みなさんマスクの一般的な用途はご存じのようでしたが、それ以外にも伊達マスクという使い方がある、ということにはとても驚いていらっしゃいました。意思表示を比較的はっきりする国民性ならではの反応でしょうか、表情を隠すことにびっくりされたのかもしれません。

日本人の多くがマスクをしているのを興味深く思われた管楽器の方が、リハーサル前にほかの管楽器奏者にマスクを配り、管楽器奏者全員がマスクをしたままチューニングに挑戦する…なんて面白いシーンもありましたが、あまりにもブラックジョーク的なので写真はお蔵入りしています(汗)。

電車のマナー…って??

(並ぶ場所はあっているけれども点字ブロックの上は間違い…。引用:ツアー公式ブログ

今回は新幹線での移動も多く、110人近い外国人が一斉に駅やホームを移動したり、ひとつの車両に寿司詰めになっていたりする様子はまさに大人の遠足でした。新幹線で座席を向かい合わせに回して見せたら大受けしてまねをする人が続出したり、道中ひたすらカードゲームに興じたり、食べ物を交換したり…みなさんそれぞれにとても楽しんでいらっしゃいました。ちなみに、座席を向かい合わせにすると足が伸ばせないということがだんだんと明らかになり(彼らは特に足が長いですし)、ツアーが進むにつれて回転させる人は減っていきました(笑)。

こう書くと一見平和に見えますが、みなさん日本の電車の乗り方をご存じないので、それはもう、大変でした。新幹線には団体券で乗車したため、全員一緒に駅員横の改札を通過しなければいけなかったのですが、みなさんほかの改札や階段を塞ぎまくるわ、後ろの号車なのにホームの奥まで進まないわで、もう、大変!!

ホームドアのない乗り場では、あまりに広がりすぎたために駅員さんに「黄色い線の内側まで下がってください!!!!!(日本語)」と散々怒鳴られる羽目に…いや、駅員さん、日本語じゃ伝わらないのです…。

ある自由行動のときには、在来線ホームで向かい側にいた団員さんが、前に出てきて大声で「たーのーしーんできてねー!」と叫ばれたので、「ちゃんと黄色い線の内側まで下がってくださいー!」と叫び返したこともありました(恥)。

ほかにも「来る電車の編成によって並ぶ場所が違うのを、日本人はみんな分かっていてすごいね!」なんて驚いていらっしゃる方もいらっしゃいました。かく言う私は、うっかりドイツの癖でホームに適当に立っていたら周りが整列乗車をしていて、恥ずかしい思いをしました…。

この食べ物、なに?

これも訊かれた頻度が高かった質問です。今回海外の方と日本を回ってさらに気付いたことですが、レストランに英語のメニューがなかったり、メニューに写真がついていなかったりしたことが多くありました。その代わりに便利だったのが食品サンプル。その写真を撮って注文していらっしゃる方もいました。

ただ、日本独自の料理を知らないと、写真やサンプルを見てもそれが何だか分かりません。これもまた新幹線移動中のお話ですが、「各地域限定の駅弁が駅で買える」とご紹介したところ駅弁売り場に20人近い人が殺到。あと10分で電車が発車するにも関わらずみなさんどれが何だか分からず、私が超特急ですべてのお弁当を説明する羽目に…なんてこともありました。

(駅弁屋に群がる人々。中央右で手を挙げて数えているのが私)

「これが牛タン! あれは鶏! 焼き魚! あ、店員さん牛タン4つお願いします! え、品切れですって! 代わり何にしますか??」といった具合で、あまりに必死すぎて危うく私が買いそびれるところでした…。懐かしい雰囲気の定食屋に入ったときも、たくさんあるメニューをすべて説明せねばならず、早く注文を取りたい店員さんに急かされたものでした(笑)

また、そういったときに必ず飛んでくるのが、「これは/どれがベジタリアン向け?」という質問。ヨーロッパには日本に比べてベジタリアンが非常に多いうえ、肉や魚のみならず乳製品や卵も食べない“ヴィーガン”も珍しくありません。味噌汁には鰹出汁を使い、ラーメンのスープには肉の背脂を使う日本で、ベジタリアン向けの食べ物を探すのはなかなか至難の技でした。

ちなみにドイツでレストランに入ると、大体ベジタリアン向けのメニューがいくつか用意されています。今後、東京オリンピックに向けて改善されたら良いと思った一面でした。

100mにひとつ…

(困った時のコンビニ。セブンイレブンではお金も引き出せたので大人気でした  引用:ツアー公式ブログ

移動が多かったり演奏会で遅くなったりすると、レストランに行けないことも多く、そんなときに非常にありがたかったのがコンビニエンスストアでした。どこへ行ってもすぐそばにコンビニがあり、みなさん「日本で食べ物に困ることはない!」と、感動していらっしゃいました。演奏会場に着くとだいたい、「一番近いコンビニはどこだろう?」と検索される方がひとりはいらしたものです。

私も久しぶりのコンビニが嬉しくて、さまざまなスナックを買っては団員さんにシェアして、日本のお菓子文化を布教していました(笑)。ちなみに、リピート率が高くとても人気があったのは、“歌舞伎揚げ”と“ハッピーターン”でした!

 

私たち日本人にとっては当たり前でも、外から見てみると意外とびっくりすることがあるものです。私も今回のツアーを通して、日本をまた別の角度から見ることができました。

次回は総集編! ツアーの成功の裏側で起こったことや、それらを支えてくださった方々についてご紹介したいと思います。


ABOUTこの記事をかいた人

あきこ@ベルリン

5歳よりヴァイオリンを、13歳よりヴィオラを始める。東京藝術大学卒業。 現在、ベルリン芸術大学修士課程に在籍中。また、ベルリン・ドイツオペラのアカデミー生として研鑽を積んでいる。