名曲紹介:夜想曲と舟歌から学ぶ、フォーレの作風の変遷


みなさん、週末をお楽しみでしょうか?

平日できないことや、友人との約束などで、土日は飛ぶように過ぎてしまいますよね。本当にゆっくりとした時間を過ごしたいときは、おうちで紅茶をお供にまったりとするのもおすすめですよ。

ということで、今日もサンデークラシックのお時間です。

今日は特にまったりとしたティータイムにぴったりの、フランスの後期ロマン派の作曲家、フォーレを取り上げたいと思います。

カブリエル・フォーレ(1845〜1924年)は、初期はロマンチックで親しみやすい曲を書きましたが、年を重ねるにつれ音域は狭くなり、半音階的な動きが増え、調性感も薄れ、内面的な音楽へと変化していきました。そのどちらにもファンが多いですが、特にフォーレの晩年の作品はしばしば「傑作」と称されています。

フォーレは数多くの楽曲を作曲しましたが、中でも夜想曲と舟歌はそれぞれ全13曲を創作しており、フォーレの作風の変遷を感じることができる代表的な作品となりました。

今日は、その中から作品をピックアップして、聴き比べをしてみたいと思います。

初期

初期の作品は、調性も拍節感も明確でメロディも際立っています。非常に聴き馴染みがよく、クラシックをあまり聴いたことがない方にもぜひ聴いていただきたい楽曲です。

夜想曲:第2番 ロ長調 Op.33-2(1881年ごろ)

舟歌:第1番 イ短調 Op.26(1881年ごろ)

中期

ここに紹介する2曲は、フォーレの創作中期の開始を告げる作品です。と言っても、この2曲が似通っているという意味ではありません。ぜひその性格の違いをお楽しみください。

夜想曲:第6番 変ニ長調 Op.63(1894年)

舟歌:第5番 嬰ヘ短調 Op.66(1894年)

晩年

フォーレの生涯の中でももっとも実りある時期と言われる晩年。非常に精神性の高い音楽を書いています。

夜想曲:第13番 ロ短調 Op.119(1921年)

夜想曲最後の第13番は、夜想曲だけでなくフォーレの最後のピアノ曲。難聴と戦いながら作曲されました。

舟歌:第12番 変ホ長調 Op.106 bis(1915年)

第8番以降が後期の作品とされており、特に第8番から第11番までの4曲は力強く印象深い作品群と称されていますが、第12番と第13番では一転して、過去の幸福を回想するかのような優しい曲調となっています。

 

全6曲の聴き比べによって、フォーレの作品の移り変わりを概観することができたでしょうか。普段はカジュアルに名曲を紹介することが多いこちらの連載ですが、今回は比較的お勉強的な回となりました。

もうおなかいっぱいかもしれませんが、フォーレにはまだまだティータイムにぴったりな楽曲がありますので、来週もフォーレ特集にお付き合いいただきたいと思います。

そしてかなりどうでもいい報告なのですが、見出し画像が少し変わりました!(笑)ちょっとシックになりましたが、いかがでしょうか^^

では来週またお目にかかりましょう!


ABOUTこの記事をかいた人

ノリコ・ニョキニョキ

COSMUSICA編集長。1989年イギリス生まれ。東邦大学医学部医学科中途退学、東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科卒。広告代理店勤務、フリーランスを経て現在は教育業界において出版編集に従事。2016年6月20日にCOSMUSICA立ち上げ。ハープ修行中。