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映画で学ぶクラシック 第5回「華麗なるギャッツビー」

こんにちは、ヴァイオリニストのハルカです♪

やっと暖かくなってきてきました。待ちわびていた春が来て嬉しい反面、春は別れと出会いの季節。取り巻く環境が変わり新しい出会いもあることでしょう。

今回は、自分の人生を狂わせるほどの恋に落ちた男の映画から名曲をご紹介します。

『華麗なるギャッツビー』(2013年)

『華麗なるギャッツビー』は、バズ・ラーマン監督が手がけ、アメリカの作家、F.スコット・フィッツジェラルドの小説『グレート・ギャッツビー』が映画化されたものです。

あらすじ:1920年代、ニューヨーク郊外に証券会社で働くニック・キャラウェイ(トビー・マグワイア)が引っ越してきた。隣の大豪邸では毎晩盛大なパーティーが繰り広げられており、たくさんの人々が訪れパーティーを楽しんでいた。主催者は謎めいた大富豪のジェイ・ギャッツビー(レオナルド・ディカプリオ)。彼が正体を隠し、毎晩パーティーを開いていた理由とは…?

誰も本当の正体を知らないギャッツビー。彼の最初の登場シーンで流れる曲がこちらです。

ラプソディ・イン・ブルー(ジョージ・ガーシュイン作曲)

クラリネットの低音からのグリッサンドが特徴的な冒頭です。アメリカの作曲家であるジョージ・ガーシュウィンが作曲したピアノとオーケストラのための作品。「ラプソディ(狂詩曲)」とは叙事的、民族的そして自由奔放さを指し、ここでいう「ブルー」とはジャズのブルースの語源でもある「憂鬱さ」を意味しています。音楽の構成は、ヨーロッパの古典派やロマン派の音楽要素とジャズの要素を多く含んでいます。

シンコペーションが強調されていて体を揺らしたくなるようなリズムである「ラグタイム」と、ジャズに用いられる独特の音階である「ブルーノート」が哀愁を感じさせ変化していきながら曲が展開していきます。

この曲はギャッツビー登場シーンにとてもふさわしいものでした。とても派手で壮大なこの曲は煌びやかな映画の中の世界によく合っています。

重なり合う映画の背景と音楽の背景

今回ご紹介したトレイラーはリメイク版のものでしたが、実は『華麗なるギャッツビー』の映画化は5回目でした。なぜ映画化され続けるのか? その理由のひとつに、舞台となっている1920年代、つまり好景気だった頃のアメリカに回帰したいという気持ちの現れであるという説があります。1920年当時の活気づいたアメリカ音楽の代表格と見なされている『ラプソディー・イン・ブルー』が使用されていることにも大いに関係があると思います。

映画の背景や楽曲の背景を知って映画を鑑賞すると、より一層映画を楽しむことができるのではないでしょうか?

次回もお楽しみに!

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月元 悠

長崎県出身。3歳よりヴァイオリンを始める。田代典子、木野雅之各氏に師事。これまでに、エドゥアルド・オクーン氏、豊嶋泰嗣氏、大山平一郎氏、ロバート・ダヴィドヴィチ氏、ハビブ・カヤレイ氏、加藤知子氏、小栗まち絵氏のマスタークラスを受講。また、ながさき音楽祭、球磨川音楽祭、霧島国際音楽祭、NAGANO国際音楽祭に参加、マスタークラス修了。各地で演奏活動を行う。西南学院大学 国際文化学部 卒業。現在、福岡教育大学 大学院 音楽科 修士課程2年在学中。
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