【エピソード】ピアノ科卒の私が、声楽のレッスンを受けてみたら…?

気がつけば、2016年もあとわずかとなりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

突然ですが、皆さまの中で、専攻外の本格的なレッスンを受けたことがある方はいらっしゃいますでしょうか? 私はピアノ専攻だったので、ピアノの練習やレッスンは厳しくても、それなりに努力することはできます。しかし専攻外のレッスンを受けたことによって、思い上がった気持ちでレッスンを受けてはいけない! と学んだ、苦い体験談を、今日はお話しさせていただきたいと思います!

専攻外レッスンのきっかけ

専攻外のレッスンを受けることになったのは、3年ほど前の大学院受験のとき。2校の大学院に出願する予定だったのですが、そのうちの一校は受験科目として声楽も必須でした。

当時、私の声楽レッスン歴はというと、高校と大学で履修した副科声楽のみ。しかし、そのときは運が良かったのか⁉︎ 幻だったのか⁉︎ なぜか成績が良かったのです。そのため、受験に必要とわかっても「声楽なら大丈夫かも⁉︎ 」などと思い上がったまま、以前に伴奏でご一緒させていただいた声楽家の方に、ご指導をお願いすることに。

涙と筋肉痛のレッスン

そして、初めてのレッスンへ。しかし、一回目の発声が終わったとき、先生は少々お怒りのご様子…。

「身体の重心をしっかり下げてっ!」とのこと。確かに私は以前から、高音域はある程度出るのに、中音域より下がると声が響きません。そこで、先生から「膝を曲げて、両手を前に出して! 声を出して!」と言われました。ちょっと想像してみてください。結構、ツライ体勢です…。

足はガクガク…。限界…。

「そろそろ、曲も歌える…よね…?」そんな気持ちとは裏腹に、さらに試練は続く。

「頬骨を上げて!」とさらなる要求。私なりに頬骨を上げてみました。「しっかり上がってないっ!」と、私の頬に先生の指が「グイッ!」と入る。思わず「うっ!」という声と同時に、涙も出てきた⁉︎ 顔はこんな感じ(※イメージです)。

我慢できなくなってしまった私は思わず「イタイ…」と言ってしまいました。ですが、「痛い? そんなわけないでしょっ!」と先生の指は、頬に刺さったまま…。

私は次の日、全身が筋肉痛。身体中が痛くて痛くてたまりませんでした(涙)

このレッスンで学んだこと

その後、3回ほどレッスンに通いました。最後のレッスンでは「よく頑張ったわね!」とおっしゃってくださいましたが、とにかくツラかった…。もう簡単に「声楽なら大丈夫かも」なんて思ったりしません。あのとき、思い上がっていた私をどうかお許しください…。

私がレッスンを通して学んだのは声楽だけではなく、「少しくらい副科の成績が良かったくらいで、いい気になるな!」ということです。専門分野以外のことを学ぶには、しっかりと自分を見つめること。そして日々、努力を惜しまず活動していらっしゃる演奏家の方を、改めて心から尊敬するようになりました。

さいごに

「肝心な本番はどうだったのか?」というと、のちの進学先となる学校が先に合格してしまったので、声楽は一度も演奏することなく、終わりを迎えてしまいました…(^_^;)

演奏家の方の音楽を聴いていると、いつも憧れを抱きます。しかし、その裏には「たゆまぬ努力あってこそなのだ」ということを、このレッスンを通じて、改めて感じさせられた私なのでした。

というわけで今日は、お恥ずかしながら、苦いレッスンの思い出を紹介させていただきました♪

それではみなさま、よいお年をお迎えくださいませ!

ABOUTこの記事をかいた人

国立音楽大学附属高校音楽科を経て国立音楽大学卒業。その後、ピアノ・ソルフェージュの指導をしながら都内私立高校音楽科講師。(株)厚木楽器にて音楽芸術コース・ソルフェージュ科講師。2016年3月東京学芸大学大学院教育学研究科音楽教育専攻修了。