進め! ヴァイオリンおけいこ道 第25回「松ヤニ最後まで使えない問題」

今週もおけいこ道のお時間がやってまいりました。ヴァイオリン弾きの卑弥呼こと原田真帆がお送りいたします。

今日は松ヤニについて。松ヤニとかけて消しゴムと解く。その心は…?

松ヤニ最後まで使えない問題

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未使用品のツヤたまらん

その心は、最後まで使い切る前に割れる。

松ヤニって、落っことして割ってしまったりして、なかなか最後まで使い切れないんですよね。消しゴムもそうですが、本当に使って使って消えるところまで使い切ってみたい、という小さな夢を持ったことのある人、少なくないと思います。

鉛筆や大根おろしも同じで、最後の最後は持ち手もなくなってしまうので、まぁある程度のサイズになったら諦めざるを得ませんけれども…。

松ヤニで音は変わるのか

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透かしてみました

さて、松ヤニっていろいろな種類がありますけれども、銘柄によって音は変わるのでしょうか?

「ちょっと変わる、でも劇的ではない」というのがわたしの答えです。

多少弓の引っ掛かりが良くなったり、さらさらしたりはありますけれども、松ヤニ変えたら劇的に音が良くなる、というほどの魔法はありません。だからその種類を比べることに凝って時間を使うのは、少しもったいない気がします。

さらに言うと、松ヤニは何年も使い切れないクラスの消耗品である上に、気軽にいくつも揃えられるほど安くもないですからね…。

主な松ヤニたち

全部は網羅しきれませんが、音大でよく見かける松ヤニを少しご紹介します。ちなみに松ヤニは、ヴァイオリンとヴィオラとチェロとコントラバスでそれぞれ異なり、ヴァイオリンは固めのものを使用します。音が低い楽器になってくると、つまり弦が太い楽器になるほど柔らかい松ヤニを使います。

フランス製、すてきな袋付きベルナルデル

これは人気です。

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猫のロゴでおなじみ、仏のミラン

通称:黒ネコ

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弓職人が作った松ヤニ!

フランスの弓職人のギヨームが開発した松ヤニ。アルミ缶バージョンもあります。


GUILLAUME(ギョーム) バイオリン用松脂 木箱入り
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イタリア製のヴァイオリン型

ケースがすてき、木製です。


ボガーロ&クレメンテ 松脂/ロジン ヴァイオリン/ビオラ用
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ほか、弦のメーカーとして有名なピラストロやトマスティークインフェルドなども松ヤニを製造しています。

ちなみにわたしは古い「リーベンツェラー」を(まだ)使っています。このメーカー、お年を召した方の手作りという噂で、一時後継者不足から製造が中止されました。その後「ラリカ(LARICA)」というメーカーがその製法を受け継いで松ヤニを販売していましたが、近年また「リーベンツェラー」というブランドが復活。

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こんなに薄くなったけれど…まだ粘ります

新しい「リーベンツェラー」はまた別の使い心地とのことで、かつての「リーベンツェラー」がお好きな方は「ラリカ」が良いようです。


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ABOUTこの記事をかいた人

原田 真帆

栃木県出身。3歳からヴァイオリンを始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校・同大学器楽科卒業、同声会賞を受賞。英国王立音楽院修士課程2年在学中。第12回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-H第1位。第10回現代音楽演奏コンクール“競楽X”審査委員特別奨励賞。佐々木美子、山﨑貴子、澤和樹、ジェラール・プーレ、小林美恵、ジャック・リーベックの各氏に師事。弦楽器情報サイト「アッコルド」、日本現代音楽協会HPにてコラムを連載。